太陽光発電のリモコンに電圧抑制が表示されていたら、出来るなら対策した方が良いですよ!
一条工務店で家を建てて、太陽光を積んでいたら毎月の売電が楽しみですよね。
電圧抑制が行われていたら、本来なら売電できるはずなのに売電が行われていない状態です。
全量買取ならすぐに気付ける可能性がありますが、余剰買取の場合は電圧抑制されているか確認しないとわからないです。
確認方法を書いておりますので参考にしてください。
- 電圧抑制ってなに?
- 電圧抑制の確認方法は?
- 電圧抑制が起きていたら何をすればいい?
電圧抑制って知っていますか?(知らないと損をします)
まず、電圧抑制(電圧上昇抑制)とは、その名の通り電圧が上昇しすぎないように抑制することです。
電気は水によく例えられますが、水は重力によって高いところから低いところへ流れますよね。
電気も同様に電圧の高いところから低いところへ流れます。
そのため、電線内の電圧<住宅内の電圧となっていないと売電することが出来ません。
太陽光発電を行ってたくさん電気を送ろうとすると電圧をあげることになるのですが、電気事業法施行規則第38条にて100Vの場合は101V±6以内でないといけないと定められているため107Vを超える電圧にすることが出来ません。
電気事業者(卸電気事業者及び特定規模電気事業者を除く。以下同じ。)は、その供給する電気の電圧の値を標準電圧が 100[V]では、101[V]の上下 6[V]を超えない値に維持するように努めなければならない。
電気事業法施行規則第38条より
この電圧制御しているのがパワーコンディショナーとなり、107Vを超えそうな場合に電圧上昇抑制がかかるのです。
電圧抑制されているかの確認方法
太陽光リモコンから確認可能
電圧抑制されているかの確認は、一条工務店のパワーコンディショナーのリモコンから確認可能です。
リアルタイムで抑制が行われていればこのように表示されています。
しかし、ここからでは抑制がどのくらい行われているかは分かりません。
過去をさかのぼって確認するためには
まず、実績ボタンを押します。
電圧上昇抑制履歴を選択し、決定ボタンを押します。
我が家では、積載量が15.5kwなのでパワーコンディショナーが2台あります。
見てお分かりいただけるように、2台とも10時代~12時過ぎくらいまで電圧上昇抑制が行われています。
連続して電圧抑制が行われていればちらっと見た時に気づくと思うのですが、通常あまり見ないですよね。
一条アプリからも電圧抑制されているか・いたかは現在見る機能がない気がします。
そのためなかなか気づけません。
過去分をエクセルなどですべて確認するなら営業さんへ連絡が必要
有線で太陽光発電の記録を一条のサーバーに送信していれば、今まで電圧抑制が起きていた時間を抽出してもらえます。
一応営業に聞いたんですが、私たちが電圧上昇抑制履歴を抽出することは不可能とのこと。(本当かなぁ?と疑問には思っていますが)
一条の担当営業さんに頼めば、本社に問い合わせてエクセルで抽出してもらえます。
私も抽出してもらったんですが、まさか発電当初から抑制かかっているとは思いませんでした・・・。
集計してみると、合計200時間分の電圧抑制が行われていました。
1kwだけが破棄されていたと考えても約3000円の売電収益のロストです。
どのくらいの抑制(kw数)されていたかはわからないので実際はもっとロストしていると思います。
原因
電圧上昇抑制が起きる原因としては、大きく分けて二つの原因があります。
電線内の電圧が高い場合と自宅内の配線に問題がある場合です。
1.電線内の電圧が高い場合
近くに電力をすごく消費する工場があったり、商業施設があったりすると最初から電圧が高く設定されている場合もあるそうです。
そうすると、休日など工場が稼働しない日は消費されないため電力が余ってしまい電圧が高くなってしまうのです。
最近だと、一条工務店に限らず自宅に太陽光発電設備がある家が増えています。
近くに太陽光設備がある家(発電所)が増えることによっても、同様に電力が消費されずに電線内の電圧が高くなります。
逆のパターンもあり先に太陽光発電を近隣でやっていた場合に、
あれ?最近、抑制がよくかかるようになったなぁ。
と、自分だけではなく他の人にも影響が出ている場合もあります・・・。
2.自宅内の配線に問題がある場合
配線ケーブルが細く長くなればなるほど抵抗が高くなります。
電力会社の電力提供との接続部分が105Vだったとしても、住宅内の配線と電力提供の接続部分まで抵抗により電圧が上がってしまい、パワーコンディショナーの電圧上昇制御が働いてしまう場合があります。
対応策
まずはどこに原因があるか調べなくてなりません。
中よりもまずは外から調べることをおすすめします。
ただ、電線内の電圧は私たちでは測ることが出来ないため、電力会社に依頼することになります。
私の住んでいる関東地方では東京電力ですね。どこに連絡していいかわからなかったのですがこちらのページに載っている電話番号に連絡しました。
頻繁に電圧上昇抑制が行われているので調査してほしいと連絡すれば調査してくれるはずです。
私も依頼しましたが、特に何も言われていないので調査費用は掛かっていません。
1.電力会社の送電圧を調整してもらう
電力会社に調査をお願いして、電力会社側で問題があれば調整してもらえます。
この電圧調整だけで済めば私たちには費用は掛かりません。
これで済めばいいんですけどね・・・。
しかし、電力会社側の送電側に問題がない場合、例えば近くに他の太陽光発電設備がありそちらが影響している場合などは対応してもらえません。
当然ですが、この調整で影響が出た場合は、電力会社が責任を負うことになりますからね・・・。
2.パワーコンディショナーの電圧を変えてもらう
太陽光発電のリモコンの中に「出力制御」項目がありますが非活性となっており操作することが出来なくなっています。
私たちが自分で電圧を変えることは出来ないので、調整の依頼は一条工務店・設置したメーカーに連絡しましょう。
3.引き込み線を太くしたり、トランスまでの距離を短くする
配線を太くすれば抵抗が弱まるためこちらも効果があると思われますが、工事費用は自己負担になります。
自己負担になるので、実施する場合は太陽光の利益と比較してそれでも効果がある場合ですね。
家の屋根に載ってるくらいの発電量の太陽光設備だと改善した場合の利益との相殺以上の効果は厳しいと思います。
4.自宅引き込み支柱にトランスの設置
電柱にバケツみたいなものがついているの見たことありませんか?
トランス(変電圧器)という家庭用で使える電圧まで調整してくれている機器になります。
トランスまでの距離が近ければ近いほど引き込み線等短くなるので抵抗が少なくなります。
しかし、こちらについては自己負担となります。
引き込み線の変更と同様に改善した場合の利益と相殺以上できる場合にしましょう。
ただ、こちらも利益との相殺以上の効果は見込めないと思います。(私のように売電価格が安くなっている場合)
5.蓄電池を導入する
売電が止められてしまうのであれば、もう自己消費に回すしかないですね。
一条工務店でも蓄電池設置キャンペーンを開始しましたし、これからは電気は自己消費の時代です。
ただ、蓄電池・・・まだまだお高いんですよね。
少しでも安く済ませるために、グリエネがおすすめです。
太陽光発電だけでなく、蓄電池も取り扱っています。
使ってみての感想や口コミについては後で記事にしたいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
売電に多大な影響が出る電圧抑制ですが、気づいたら早いうちに対策を打つべきです。
その際には、まずはどこに原因があるのか調べるのが最優先です。
原因がわからないと対策もできないですからね。そのために電気会社に問い合わせです。
ただ、原因が分かったところで残念ながら対策する場合は太陽光発電を行っている側が費用を払う場合が多そうです。
工事費用は決して安くありません。改善した場合にこれから手に入る収益と工事費用を天秤にかけてどちらが利益が多くなるかをよく考える必要がありますね。
ここから余談ですが、全量買取ではない余剰の場合はさらに注意が必要です。
発電量のグラフの推移がなだらかな山になっていれば抑制されていないというけども、最初からガタガタだったら発電量はこんなもんかなと思ってしまいますよね。
こちらが制御ナシの時の発電量↓
そしてこちらが制御アリの時の発電量です。
10時30分から14時40分の間、4時間10分の内でパワコン2台分の電圧抑制が191分ほど行われていました。
確かに少しガタガタしている気はしますが、極端に横ばいになっているわけではないので分かりづらいです。
途中で曇ってきたのかな、電気使いすぎたかなくらいにしか思いません。
このくらいの変化なので、電圧抑制についてはしっかり確認しましょう。
10年や20年ずっと抑制されていたら相当損すると思いますよ。
↓我が家での対策記録↓
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